探偵社と興信所に違いはあるの？

探偵社と興信所に違いはあるの？

まず探偵事務所と探偵社の違いは？

探偵事務所と探偵社はほぼ同義語です。事務所として構えるか会社として構えるかの違いです。厳密に言えば、事務所は作業場としてのイメージですので、場所に依存する表現ですが、会社となると経営組織としてのイメージですので、個人事業ではなく(株式会社などの)法人格として登記されているケースが多いです。

ただ、個人事業でも「○○探偵社」と名乗るケースもあれば、「株式会社○○探偵事務所」と名乗るケースもあるので、違いを確認するというよりも、探偵社(または探偵事務所)の実体性さえ明確化できれば良いかと思います。相談する際は、相談予定の探偵社のホームページを隈なく確認しておきましょう。

では、探偵社と興信所の違いは？

結論から述べると、事業形態に違いはありません。それぞれの発祥が異なるので、そのまま何となくイメージが異なるだけです。但し、そのイメージは意外と持っておいた方が得ですので、予め知っておくと便利でしょう。

まず、探偵社における探偵業の発祥は戦前(昭和初期)まで遡ります。元刑事だった人物が刑事時代のノウハウを活かし、個人からの個人調査の依頼を受けたことから始まっています。

対して、興信所は、明治維新後の企業間取引における企業の信用調査を行うために銀行が設立した機関から始まっています。実際には、取引における与信管理のための信用調査だけでなく、政略結婚を考えた時の相手先企業の信用調査等も含まれていました。

つまり、探偵業は個人感が強く、興信所は法人感が強く残っています。調査依頼者や対象者が「者」か「社」によって使い分けられているイメージなのです。とは言っても、探偵業として興信業を行うところも多く、またいずれにしても、“依頼を受けて聞込みや尾行、張込み等の調査を行い、依頼者に報告を行う場合”は、探偵業法の規制対象となるため、探偵業者としての届出を行わなければなりません。結果として、興信所でも探偵業を行っているケースが多く、広く総合探偵業・興信業を取り扱っているケースがほとんどでしょう。

まとめますと、個人的相談事項は探偵業へ、法人的相談事項は興信業へ依頼するのが筋ですが、業務内容は双方共に入り混じっているため、自分が信頼できると思った探偵社に依頼すると良いです。